精油│アロマオイル│イランイランの基礎知識
インドネシア語(マレー語)で「花の中の花」という意味の『イランイラン』は、アドレナリンの流出を抑制し、神経をリラックスさせ幸福感や喜びの感情を与えてくれます。
緊張を和らげ、気分の落ち込みや焦燥感、不安などの心理的な不快感を解き放つと言われており、ゆったりとした気分になりたいときや、リラックスして柔軟な心理状態に導いてほしいときなどに。
イランイラン 香り
香調:フローラルノート
香りの強さ:中~強
- 甘い南国の温かい香り
- エキゾチックな香り
- 華やかなスパイシーな香り
- 格調高い香り
- セクシーで官能的な香り
- 最も女性らしい香り
私が感じるイランイランの印象イメージ
- 温かく重くてしっとりとした甘い香り
- 華やかな女性の香水の香り
- パーティーなどの集まりでふわっと香っているような香り
イランイラン 色
透明または薄い黄色
イランイラン 心理│作用│効果
- 抗うつ・不安
- ストレス
- 不眠
- パニック
- 過呼吸・動悸(どうき)
- 血圧降下・降圧
- 鎮痛・鎮静・鎮痙(ちんけい)
- 月経痛
- 肩こり
- 神経強壮(きょうそう)
- 神経疲労
- 抗炎症
- 皮膚調整
- 女性ホルモン調整
- 精神高揚
- 子宮強壮
- 催淫(さいいん)
- 害虫忌避(がいちゅうきひ)
- 蚊の産卵抑制
気分の落ち込み・焦燥・不安・など心理的不快感を緩和し、ゆったりとした気分やリラックスに導きたいときに。
ストレス性からくる胃や消化器の不調や、月経痛・筋肉痛などの痛みを和らげ気持ちを穏やかにしてくれます。
過度に上がった心拍を正常に戻すのにも有効で、血圧を下げて副交感神経を優勢にしてくれます。
ホルモンバランスを整え、生殖器系のトラブルにも。
イランイラン 注意事項│禁忌
血圧降下作用があるため、低血圧の方には眠気やだるさなどを引き起こす可能性があるといわれています。
吸入しすぎると頭痛を引き起こしたり、ぼんやりしてしまう可能性があります。
皮膚刺激にも注意が必要です。
イランイラン 相性の良い精油
香りの強さは中~強で、好き嫌いがはっきりと分かれている精油なので、ブレンドする量の調整が必要です。
香りが甘すぎると感じるときには、オレンジやベルガモットなどのシトラス系
ローズ・ジャスミンなどのフローラル系など、各種の精油と相性が良いとされています。
- シトラス系
- フローラル系
- レジン系
- ハーバル系
- スパイス系 など
イランイラン 豆知識
シャネルNo.5など有名で人気の高い香水ではイランイランが使われており、オリエンタル調やフローラル調の香水を作る上で、甘さと華やかさを兼ね備えたこのイランイランをブレンドすることは欠かせません。
香水だけではなく、美容にスキンケア・ヘアケア・アンチエイジングなどローションやクリームなどにも加えられ用いられています。
イランイランに含まれている酢酸ベンジルには、興奮させる催淫(さいいん)作用のある成分がふくまれており、官能的な高揚感や安心感を与え、女性らしさのアップにも。
「そよ風に揺れる花々」というフィリピンの方言が変化し、冒頭の「花の中の花」を意味するストーリーにつながっているそうです。
インドネシアでは、新婚カップルのベッドにイランイランの花びらをまく風習があり、幸せな場面で花を身や髪にかざると言われています。
イランイラン 植物のプロフィール
植物名:イランイラン
学名:Cananga odorata
科名:バンレイシ科
常緑高木で樹高は6~10m、場合によっては20mにもなるそうです。
光沢があり大きな長円形の葉と、絨毛(じゅうもう)に覆われた細長い花。
木にぶら下がって咲く花は薄緑から濃い黄色に変化し、イランイランの香気が放たれます。
イランイラン 抽出部位│産地
部位:花
抽出方法:水蒸気蒸留法
ノート:ミドル・ベース〈※留分(りゅう‐ぶん)による〉
※留分とは混合液体を形成する各成分のこと
産地:下記産地中心に栽培し精油が採取されている。
- アフリカ大陸東岸コモロ諸島
- マダガスカル
- ジャワ
- スマトラ
イランイラン 主な成分
イランイランの香りの特徴成分
蒸留の初期段階は、酢酸ベンジル・リナロール・安息香酸メチル・ゲラニオールなどの重要成分が濃厚で、後半は少なくなりセスキテンペル炭化水素成分が多くなります。